Vol.17-1
平成12年9月号
 

『できるようになるためには、勉強だけでなく、
トレーニングをしなきゃダメ。』

 あるとき、「これだけよく勉強している経営者がなぜコンサルタントを必要とするのだろう?」と思うことがありました。いろいろなノウハウをよく知って見えるし、情報にも貪欲です。はたから見ると、コンサルタントを必要とするようには見えません。

  しかしある時、とても当たり前のことに気が付いたのです。
  「100mを10秒で走るノウハウをいくら学んでも、それに基づいて実際にトレーニングしなければ、10秒では走れない」「トレーニングを続けるにはコーチが必要」 ということです。

 例えば、『時間管理』にしてもそうです。スケジューリングの手法や、仕事の優先順位の組み立て方、業務設計の考え方など、考え方は知っていてもやれていない、というのは、「トレーニングが足りない」のです。手帳に毎日計画や実績を書き込んだり、反省をメモしたりして、プラン・ドゥー・シーをするトレーニングが足りないのですね。
  例えば、『新規営業』だって同じです。商談の流れやセールストークを考えたり、資料を準備したりして頭の中でイメージするだけで、少ししか訪問しないのではダメですよね。まずは一定量の実践を通じて、新規営業におけるお客さんとの間の緊張感や間合い、予想外の反応などを肌で味わってみることが何よりのトレーニングになります。

 トレーニングを続けるのには、苦痛が伴います。一人では早朝ジョギングやダイエットなどが続かないのと同じで、挫折しないための歯止めが必要です。そういうときに力づけ、あるべき方向に走り続けるよう支援するコーチの役目を果たすことも、コンサルタントの存在意義なのだと思います。

 スポーツの世界では、必ずコーチが選手に寄り添って、適切なアドバイスをしたり、力づけたりしながら目標に向かいます。経営者にもそのようなビジネスコーチが本当は必要なのではないでしょうか。