( 『ビジョナリービジネス』 マーク・アレン 著 和仁達也 訳
総合法令 P.45より引用 )
「今、わたしは逆境の真っ只中にいるなあ」と感じることは、誰しも一度や二度はあるのではないでしょうか。では、「逆境」とは、何でしょう?わたしの定義は、「逆境とは、思うようにいかず大きな苦しみを感じていて、それがどうしたら克服できるか見通しがついていない状態」です。わたしも今までに、何度か逆境を感じたことがありました。
社会人になってまもなく、周りの人たちについていく自信を失いかけたとき。
先輩の仕事ぶりをみて、憧れだったコンサルタントという仕事が、途方もなく難しく、自分に務まるとは思えなくなったとき。
その期間は、1年だったり、3年だったり。今なら「あの頃があったから今がある」「振り返ればあっという間だった」なんて楽観的に思えますが、当日はものすご〜く悲壮感が漂っていました。一体、いつになったら、この状態から抜け出せるんだろう?いや、このままず〜っとこの状態が続くんじゃないか?
そんなストレス状態に耐え切れず、わたしが苦し紛れに行ったこと。それは、「先の見通しをつける」作業でした。具体的には、1・3・10年後の理想の姿を紙に書き、独立したときのお金の出入りを皮算用し、いつ、何をするかのアクションプランをつくりました。それは、今思えば「今はともかく、先々こうなったらいいなあ。そしてそこに到達するレールの上に今いるんだ」というイメージを少しでも持ちたかった一心からでした。
そのとき、わたしは学びました。希望を見出して逆境を乗り越える勇気を持つには、「先の見通し」をつけることが必要なんだ。そのプランができた時点では、もちろん事態はまだ良くなってはいない。でも、このレールの上を歩いていけば、将来、必ず自分の望む結果が手に入るんだ。その希望が力を与えてくれました。まずは、見通しを立ててみませんか。