やはり、基本から体系的に学び、身をもって実践し、その経験を咀嚼・蓄積し、その実学の知を自分以外のだれかのために提供するという訓練を積んだビジネス・プロフェッショナルが必要なのです。<中略>
ビジネスプロフェッショナルのことを、さきほど「己の技量を一生かけて磨き続ける覚悟ができている人」と述べましたが、正確には「磨き続けてしまう人」たちであり、その知的好奇心は飽くことがありません。 |
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( 『ザ・プロフェッショナル』 大前研一 著
ダイヤモンド社 P.25より引用 )
プロフェッショナルという言葉は日常的によく使われる言葉ですが、その解釈は人によってかなり差があるように感じます。ある人は、「お客さんの目線を意識して仕事をする人のこと」といい、またある人は「報酬を受け取る分、責任を持ち合わせている人のこと」といいます。あなたは、どのように定義づけしていますか?
私は次のようにとらえています。
プロフェッショナルとは、受け取る報酬以上の価値で、期待された役割をコンスタントに果たす人のことである。
実はこの言葉は、私に3つの質問を常に投げかけてくれる、非常に重要な定義づけなのです。
質問1.この仕事において「受け取る報酬<与える価値」になっているか?
過去の功績による、いわゆる既得権で得られている仕事は、近い将来崩壊します。果たして常に「受け取る報酬<与える価値」の状態を、あらゆる仕事においてできているか?
質問2.この仕事において、私に期待されている役割は何か?
自分に期待された役割を外れたところで頑張ったつもりになってみても、それはエネルギーの浪費であり、かえって迷惑な場合もあります。何を期待されているか、わかっているか?
質問3.コンスタントに価値を出すための備えとして、何をしているか?
「身体が資本」とは言い古された言葉ですが、体調を崩すと実感として思い知らされます。最高のパフォーマンスを発揮できるための状態をいかにキープするか。それは体調面だけでなく、精神面も含めてです。そのためにある程度のゆとりを持てていますか?
たとえばこのように、日頃当たり前に使っている言葉に自分なりの定義づけをしてみると、それがそのまま仕事のスタンスに早変わりします。あなたも一度、考えてみては?
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