商品も、特徴も、デザインも、いつかは変えるべきだ。変えなくてはいけない。力を蓄えて、今よりも大きく羽ばたき、自分たちにふさわしいビジネスに投資できるようになるためには、何度も「変える」必要がある。ただし、市場、戦略、自分だけの得意分野などから離れてしまってはいけない。<中略「やめる」の反対は「手をこまねく」ではない。絶対に違う。「やめる」の反対は、別のものに力を注ぐこと。「やめる」の反対は、手づまりから抜け出すために、活きのいい戦略を新たに立てることだ。
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(『ダメなら、さっさとやめなさい!』 セス・ゴーディン 著 マガジンハウス P.79より引用)
わたしが99年1月に今の会社を立ち上げて、今年で10年目に入りました。これまでを振り返ると、おかげさまで独立当初に掲げた目標はほぼ達成することができていました。
と同時に昨年12月、丸9年が経とうとする直前に、いろいろと考えさせられる出来事が続きました。新しいプロジェクトが開始直前で白紙撤回になったり、長期間のクライアントのコンサルティングが契約終了になったり(ひとつの役割を終えたわけで、これはお互いにとって良いことではあります)、人とのアポイントが思わぬ理由で没になったり、パソコンやDVDレコーダーをはじめとするハード機器が立て続けに故障したり。
さすがにわたしも考えました。「これは、なんらかのサインなんじゃないか?今後の方針をゼロベースで考える転機なのでは」と。そしてこれまでを振り返り、「次の10年間、どのような土俵で活躍の場を見出すか?」を年末年始にわたり考えてきました。
毎年、自身の公私にわたるプランを作り直してきましたが、今思えば、それは独立当初に立てた10カ年ビジョンに沿った上での軌道修正でしかありませんでした。しかし今回はその延長上ではなく、これから新たな10年間を創るべく、モヤモヤしていたのです。それはまさに独立した当時に似た、期待感と不安感の入り混じった、なんとも言えない感情でした。
そして、ただ単にモヤモヤして堂々巡りになるのを避けたいわたしは、自分に明確な質問を投げかけようと考えました。そのとき、かつて堀貞一郎先生から言われた「人生は才能探しの旅である」という名言を思い出しました。そして次の質問を常に自分に問いかけ続けてみたのです。
「わたしの才能を今より一段上のレベルで発揮するには、何をするのがベストだろうか?」
そして、今その答えらしきことが、いくつか漠然と見えてきつつあります。しかしまだ一つには絞り込めていません。これからの実践の中で、それを見極めていこうと思っています。あなたは、ご自身の才能に気づいていますか? |